ヒップホップの原点

ブラック・アイド・ピーズ『STREET LIVIN'』
発売中
ブラック・アイド・ピーズ STREET LIVIN'
2015年に復活、29曲ものヒップホップ・クラシックをサンプリングした新曲“Yesterday”をリリース、ウィル・アイ・アムは7枚目のアルバムの制作に入ると言明。2017年のサマーソニックなどライブ活動を再開したもののアルバムは未だ完成することなく、ようやくリリースされた新曲だ。やはりファーギーはフィーチュアされておらず、3人編成での制作となる。プロデュースはウィルと、長年彼らを手がけてきたキース・ハリスである。

民営化された刑務所が利潤追求のため黒人達マイノリティを奴隷化している問題、教育、移民、銃暴力、警察による暴行などの社会問題/社会制度に踏み込んだハードな内容となっている。デオダートが60年代に参加していたOs Catedráticosをサンプリングした超クールなジャジー・トラックも実に素晴らしい。

自分達を取り巻く様々な問題をクールでドープなトラックに乗せて歌う。ファーギー加入でポップになり大衆路線を歩んできたブラック・アイド・ピーズが、3人になり“Yesterday”を経て、硬派なヒップホップの原点に返ってきた。アルバムが本当に楽しみだ。(小野島大)
公式SNSアカウントをフォローする

最新ブログ

フォローする