スリップノット、3年ぶりの新作『ジ・エンド・ソー・ファー』を9月にリリース! 終わりの始まりを見据え、ニューメタルの王者が新たな一歩を踏み出す

スリップノット、3年ぶりの新作『ジ・エンド・ソー・ファー』を9月にリリース!  終わりの始まりを見据え、ニューメタルの王者が新たな一歩を踏み出す - rockin'on 2022年9月号 中面rockin'on 2022年9月号 中面

「新しい始まりだ、終わりの準備をしておけ」と、ショーン・クラハン(Perc)は非常に興味深いコメントを寄せている。スリップノットが前作『ウィー・アー・ノット・ユア・カインド』以来、3年ぶりとなる7thアルバム『ジ・エンド・ソー・ファー』を9月30日にドロップする! 冒頭の発言はもちろん、来るべき新作に向けたものだ。

様々な憶測を呼びそうな表題を見て、「スリップノットは解散するの!?」という外野の声に対し、コリィ・テイラー(Vo)はそれを真っ向から否定している。ただし、バンドにとって終わりの始まり、つまり分水嶺に立つ作品であることは間違いなさそうだ。

新作はトゥールアヴェンジド・セヴンフォールドなどを手掛けたジョー・バレシとバンドによる共同プロデュース。本稿執筆時点でMVが2曲公開されており、昨秋にデジタルリリースされたシングル“ザ・チャペルタウン・ラグ”、続く第2弾シングル“ザ・ダイイング・ソング(タイム・トゥ・シング)”を発表済みだ。前者はドラムンベース風のイントロがセルフタイトルを冠した戦慄の1stアルバムを想起させ、後者はコリィのアカペラ風の歌い出しからハッとさせられる。

この2曲に共通するのは従来のスリップノットらしい「直撃力」と「混沌性」を継承したまま、「開明的」なサウンドに仕上がっている点だろう。特に説得力に溢れるクリーンボイスは、より鮮烈な印象をもたらしてくれる。コリィはこの新作を制作する上で、3rdアルバム『VOL.3:(ザ・サブリミナル・ヴァーシズ)』から多大なるインスピレーションを得たそうだ。自らの音楽領域を積極的に押し広げた過去作を踏まえ、現在のスキルをもって未来へと突き進んだスリップノットが新作には刻まれているのではないか。

過去作とは一線を画した深遠なアルバムアートワークにも想像力を激しく掻き立てられる。前作を含めて3枚連続で全米1位を獲得しているニューメタル界の超大物バンドが、新作で何を終わらせ、何を始めるつもりなのか。そこで展開される異次元のヘヴィネスを楽しみに待ちたい。 (荒金良介)



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